2016.03.08

タイムスリップ

実家の物置を整理していたら小学生の頃の作文と習字が出てきた。
1年生の絵日記もあり、懐かしくて母や兄と読み返した。

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5年生の時に「家族」をテーマに書いた文集

タイトルは「父の十八番」

父が勤めから帰ってきた。
「おかえりなさい」と母が言った。
続いて私と兄も「おかえりなさい」といった。
普通の家のお父さんなら「ただいま」というだろう。
けれどもうちの父はちがう。
どんな言い方をするかというと、「おう」と言うのだ。
小さい声で「おう」と言う。

父の「おう」は「ただいま」の代わりの言葉だと思う。
父はきっとはにかみやなのだろう。
だから「ただいま」って言えないんだな。
私が「おとうさん、いつも「おう」って言うね」と母に言うと
「そうね、きっとお父さんの十八番なのよ」といった。

私もそう思う。
父の「おう」という言葉。それは自然に父の口から出てしまういつもの言葉だ。
けれどもそれで父の心の中が見えると思う。
ちょっと頭に来たり悲しくなったりすると父の「おう」という言葉がうれしく感じる。

父はまゆがつりあがっていてこい。ちょっとみるといかめしい。
頑固おやじみたいだ。
だけど「おう」の一言で「あ、お父さんが帰ってきた」と安心する。
これは他の人に味わえない私の家庭の一つの楽しみである。
いくら優しい、いい人が「おう」って何回練習しても、
父の十八番をまねできる人なんかいない。

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家族でしみじみと父のことを思い出した梅満開の春の日でした。

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