「芹ヶ沢陶房まつり」機心ではない精神

2009-06-09

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京都の川島テキスタイルスクールに織物の勉強に行った時、
その時理事長だった、木下猛氏が最初にこの話しをしてくれた。

それは「荘子」天地篇第十二の
子貢と畑作りをする老人の話であった。

要約すると、
 子貢が旅をしていたときのこと。老人が、畑仕事をしていた。手仕事で、見るからに能率が悪そうだった。子貢は言った。
「ハネツルベを使えば、流れるように水を汲めて、一日に百畝(うね)も水をかけられますよ。もっと楽に仕事ができますよ」
「わしは師匠から習った。『機械』を使う者は必ず『機事』がある。『機事』がある者は必ず『機心』がある。『機心』が胸のなかに存在すると、純白な心がなくなる。純白な心がなくなると、精神の本性が定まらない。精神の本性が定まらなければ、道に載せてもらえない」

機械ある者は必ず機事あり。
機事ある者は必ず機心あり。
機心胸中に存すれば、則ち神生定まらず。
神生定まらざる者、道の載せざる所なりと。


効率よく機械を使えば楽してどんどん作業もはかどるけど
心が機械のようになってしまい
自分が機械の一部のようになってしまう。
だから機械を使うことは知っているけどあえてそんなことはしない。
というような木下理事長のお話を今でも鮮明に思い出す。


なぜこの話を急に思い出したか、というと
芹ヶ沢陶房まつりでつねさんが、蕎麦を茹でる時間を
アナログの時計を見ながら
「はい、あと30秒、はい、15秒、はい、5秒、4,3,2,1」
と、声に出して蕎麦を茹でる泉ちゃんとやりとりしていたからだ。

kisin.jpg


たとえば、これがもし営利目的で効率よく蕎麦をどんどん茹でて
儲けようなどと思ってシステマティックに作業していたら、
泉ちゃんは、自分でポケットにタイマーでも入れて
ぽちっとスイッチを押して
「チ~ンはい、2分」さっと水に蕎麦を通して
「出来ました~はい、次」
でいいわけである。

しかし、そうではなくて、時計の数字を見ながら秒針から目を離さずに
正確に時間を計っているつねさんがいるのだ。

tokei.jpg

「陶房まつり」では、参加者が
それぞれの得意なことを楽しそうにマイペースでやっている。
役目というものがひとりひとりにあって
みんなが必要な人で、だからと言って無理矢理やらされているわけではない。
来てくださるお客さんも、ボランティアスタッフさんも
主催者の石川さんのご家族も、
そして、今回参加させていただいた私も、
みんなが楽しそうなのだ。

この陶房まつりに集まってくる近隣の梅作りのおじいちゃんや
赤ちゃんを抱っこしながら働くスタッフさん。
その赤ちゃんを時々、別のスタッフさんがあやしたり
若い女の子が抱っこしたり、
赤ちゃんからお年寄りまでが自然に交流していて
ひとつの村のような佇まいがあったのだ。

今の時代、そういう人と人とのコミュニケーションが欠けていて
乾燥した人間関係になっていたり凶悪犯罪が増えているように思う。
生きていくには、家族や、友達や、地域の近隣の人
たくさんの人たちに支えられているのだ、ということをごく自然に
受け入れられるのだ。

この「芹ヶ沢陶房まつり」には機心ではない精神があるから
どこか懐かしいような心地よさと人と人との繋がりが生まれ育っているのだろうと感じた。

この催しで私もふと忘れがちだった回りの人への感謝と
人っていいなぁ、という感情があふれた。
爽やかな風が体と心の中を吹き抜けた1週間だった。



reireiさんのコメント

Re: 画像データ

自分でプリントアウト出来るくらいの
700~1000KBくらいの大きさでいいです。
お暇の時にでもメールで送っていただけるとありがたいです。

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reireiさんのコメント

>ぐっちーさん

自分で資料として持っていたいので
コピーさせていただいてよろしいですか?
画像データ。
プリンターで印刷すると小さいのかな?

ぐっちーさんのコメント

わたくしごときの・・

写真で良かったらいくらでも
もとの画はれいれいさんご自身の
作品だし・・
ちょっとお時間くださいね~。

reireiさんのコメント

>ぐっちーさん

今日も仕事で都内に行ってて14日間で1日しか休んでなかったので、ちょっとぐったりです。
でも、実はもう、いただいたワインの赤は飲んでしまいました。
ココファーム、とっても美味しかったです。
白はもうちょっといいお天気の日に飲みたいなぁととってあります。

ぐっちーさんのブログの写真がとても綺麗で、あの写真欲しいわ~。
私のタピストリーの写真、いただいてもよいかしら?

お仕事の忙しいぐっちーさんもくつろいでいただけましたか?
私も忘れかけていた懐かしい人に対する気持ちみたいなものを思いました。
やっぱり人っていいですね。

ぐっちーさんのコメント

今回の記事は・・

私にとっては(今の日本にとっては)
とても、痛切な記事ですね。
まさに、機械を操って1分も1秒も
無駄にせず、ただ黙々と生産を
続けるために日々心血を注いで
いる仕事を続けていると本当に
人間の本質を忘れそうです。
だから、このイベントに参加して
気持ちが洗われた様な気分になった
のでしょうね。
本当の人間のあるべき姿は何か?
そんなことを考えさせられた
記事でした。

ぐっちーさんのコメント

おつかれさま。

きっと、片づけで疲れ切って
しまったことでしょう。
ワインでも飲んでゆっくりして
あげてください。
そうそう、ワインの感想も
聞かせてね(^-^)/

reireiさんのコメント

ありがとうございます

ブログ読みました。
私もいろいろ考えさせられた1週間でした。

飲み過ぎないでね。

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Author:reirei
京都とフィンランドで織物を学び、絵画的なタピストリーやマフラー、テーブルリネン、帽子などを製作、発表、販売しています。
フィンランドのクビカス織りという技法で森やうさぎのモチーフのタピストリーを製作しています。
作品等はリンクの「アトリエ森響舎」をご覧ください。

ギャラリーでの展覧会のほか、注文制作も承ります。

2010年5月にアケボノインコの男の子をお迎えして毎日が育児。

好きなもの
「藤巻亮太」
「庭仕事」「カンテレ」「オカリナ」
コザクラインコ(ぴーち)2009.10永眠
アケボノインコのノアちゃん 2010.5.23お迎え

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